業種別で見るファクタリング

ファクタリング契約を結ぶ業者と男性

銀行融資、募集株式や社債の発行、資産の売却等、会社を経営する上で必ず一度は必要になるであろう「資金調達」ですが、業種によってはファクタリングを用いた資金繰りが非常に有効である場合があります。
ファクタリングでの資金調達が有効なシーンやその業種についてまとめましたので、ご自身が運営される業種に是非当てはめてみて下さい。

①建設業

資金繰りが必要な建設業者

大規模工事を請け負うと同時に下請けへの発注を行う事が多い「建設業」では、下請先にまとまった金額を支払うのが慣例であり、工事代金が支払われるまでの間に多額の資金が予め必要となります。
せっかく契約を締結したのにも拘わらず、工事が始められないと代金はおろか履行遅滞に伴う賠償問題に発展しかねません。
工事が完了すれば数億円の支払いがあることも珍しくない建設業界にとって、1件の工事受注がもたらす利益は莫大なものとなるため、債権を上手に活用し資金繰りを行う対策は非常に有効な資金調達手段と言えるでしょう。
また、車両・機器といった設備投資から建築資材まで、工事に必要な機材を整える際にも多く利用されています。

②運送業

車両の入れ替えが必要な運送業者

運送業は人員、重機、車両等を主な資本とし、運営を行います。
大型トラックから中型トラック(4~8トン)、小型トラック(2~4トン)といった輸送に利用するトラックの種類も様々で、多くの運送会社はシーンに応じて使い分ける事が多いと考えられます。
輸送物の需要に応じて小型トラックが必要であったり大型トラックが必要であったりと、場面に応じて車両の入れ替えが必要となる「運送業」ですが、当然ある程度まとまった額の資金を要するため、容易には行う事が出来ません。
しかしながら、車両が無ければ運送を行う手段が無いため、事業の要とも言えるトラックの設備投資は避けられない問題です。
「トラックを増やしたいが前期が赤字のため融資が受けられない」といったシーンで活用が期待されます。

③医療・介護系

ファクタリングが重宝されている福祉関係の現場

診療報酬は「レセプト請求」という特殊な方法にて請求を行います。
医療機関は国民健康保険団体連合会や社会保険診療報酬支払基金等(以下、総称し「団体」と言います。)へ当該請求を行い、団体側は保険者(国民健康保険、協会けんぽ等)へ請求を行うシステムとなっており、非常に煩雑です。
(医療機関へ診療報酬が支払われるまでに2~3か月程要し、以後当該期間分がずれ込む形での入金サイクルとなります。)
新規開業者の場合、初月の診療報酬が支払われるまでに3か月弱診療報酬が入金されない上に、患者さんも少ない状況であるかと思われますので、軌道に乗り始めるまでの期間を加味しますと、開業から6か月程の維持費用を予め用意しておく方が望ましいと言えます。
万が一、運営資金が底をついてしまった場合に「診療報酬の早期支払い」を受けるためのセーフティネットとして、ファクタリングでの資金調達が重宝されている傾向にあります。

④アパレル系

薄利多売で利益を得るアパレル店

雑誌の発刊数が減少を続ける一方で、インターネットの普及によりネット上で現在のトレンドや流行りのスタイルを常にチェックできるようになり、ひと昔前に比べて洋服の流行り廃りが激しくなっている傾向にあります。
ユニクロを始めとした「ファストブランド」が大変人気で売上を伸ばしており、インターネット通販でもこれら流行りの「ファストファッション商品」は非常に売れ筋の品物です。
このように、安価に誰でも簡単にオシャレを楽しむ事が出来る時代となり、消費者は嬉しい一方で、事業者側はその分仕入れや在庫管理、卸値の推移等、今まで以上にしっかりと管理をしなければならなくなりました。
「薄利多売」が基本のファストブランドは特にその傾向が強く、売れる商品はどんどん仕入れ、流行期間中に安価で売る抜く必要があるため、「仕入れたい時に会社の資金が無い」といった際に、ファクタリングが利用されています。

⑤貿易系

貿易業務のイメージ

輸出入を主な業とする貿易系の企業は、通貨価値を始め各国の情勢に非常に左右されやすく、資金繰りは非常に関心が高い問題です。
国民感情に流されやすく摩擦が生じやすい中国貿易(所謂チャイナリスク)といった国間でのリスクから、未入金リスク、輸送リスク等と、事業が不安定になりやすいため銀行は融資に対し消極的になりやすい特徴があります。
予定していた入金が入らない等のトラブルの際に「ちょっとした資金繰り」としてファクタリングを用いた資金調達が有効活用されています。

⑥飲食店系

クレジットカード決済が多い飲食店

クレジットカード決済が多い「飲食店」の経営でもファクタリングは非常に有効な資金繰りです。
新規開業ですと実績が無いため、銀行や消費者金融(ノンバンク)は融資に消極的な上に、初月のクレジットカード決済分の入金が2~3か月後にずれ込んでしまうため、「つなぎ資金」として有効利用されています。
カード決済が多い繁華街の中でも会社勤めの方が多い街と呼ばれる地域(例えば東京だと新橋や赤坂、大阪だと京橋等)ではその傾向がより顕著であり、資金繰りに非常に悩まれる飲食店経営者の方が多いようです。

上手に使い分ける事が大事

冒頭でもお伝えしましたが、資金調達の手段は様々であり、一概に「ファクタリングが良い」というワケではありません。
会社の状況に応じて都度選択し、状況に応じて上手く使い分ける事が安定的な会社経営に繋がります。
また、ファクタリング会社によっても得意な業種やファクタリング方法が異なるため、利用の際には業者の特定についても見極めた上で利用するように心がけましょう。