給料ファクタリングとは?

【公開日】 【更新日】

給料袋に入った一万円札

2020年7月30日
「給料を支給日前に受け取れる」などと称し、2020年3~6月にかけて兵庫県の40代男性と新潟県の20代男性の2人に計20万円を貸し付けた疑いでコンサルタント会社「SONマネジメント」(東京都)の社員ら男女4人が貸金業法違反(無登録営業)の疑いで逮捕されました。給与ファクタリングでの摘発は全国初となります。

2020年7月13日
【参考】警視庁 「無登録の給与ファクタリング業者に注意!」
https://www.keishicho.metro.tokyo.jp/smph/kurashi/higai/yamikin/kyuyofakuta.html

2020年6月12日
【参考】国民生活センター 「給与のファクタリング取引と称するヤミ金に注意!」
http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20200612_1.html

給料ファクタリングは、文字通り「勤め先から受け取る給料」をファクタリング会社に売却し、給料日より前に現金化するというサービスです。
多くの中小企業から高い評価を得ていたファクタリングを“個人向けのサービス”として落とし込んだ恰好であり、最短即日・24時間対応可能というファクタリング会社も多く現れました。

企業向けのファクタリングと同様、債権を売却する「売買契約」であるため、借金にならないというメリットがあります。

その反面で、給料の一部を“手数料”という形でファクタリング会社に支払わねばなりませんので、給料が満額受け取れないというデメリットもあります。

唯一の個人向けファクタリング

冒頭でもお伝えした通り、そもそもファクタリングはビジネスの資金調達手段の一つとして用いられてきました。
ファクタリングとは、企業間もしくは企業と個人の間で利用される“売掛金”や“未収金”といった債権をファクタリング会社に売却することで資金を調達する方法です。

融資では無いため、審査が無い上に早ければ当日の内に現金が得られる画期的な資金調達方法と言えますが、本来入るはずであったお金が80~90%にまで減少してしまいますので、さらなる資金不足を招く危険性もあります。

給与ファクタリング同様に、給与が一部減ってしまうということになりますので、慢性的な利用は大きな損を招く危険性があるのです。

なぜ給料ファクタリングは広まった?

通常、現金を入手する方法としては、銀行や消費者金融のカードローン、クレジットカードのキャッシング等が一般的です。
それなのにも拘らず、なぜ給与ファクタリングは流行したのでしょうか。

結論から申し上げますと、給料ファクタリングは「ブラックでも利用できる」現金入手方法の裏道として活用されているためです。
事実、給与ファクタリングが多くの人に知られるきっかけとなったのは「現代のヤミ金、給料ファクタリングとは!?」という決して明るくないニュースによるものでした。

給料ファクタリングの問題点

給与ファクタリングの問題点について考える男性
給与ファクタリングの違法性について説明するコンサルタント

「現代のヤミ金」とまで言われてしまった給料ファクタリング。
実際のところ、給料ファクタリングには違法性があるのでしょうか。
法律的な観点から見た問題点について考察していきたいと思います。

元々違法業者が多い業界

元来のファクタリングにおいてもヤミ金まがいの“悪徳業者”は多く存在しており、銀行や大手消費者金融よりもリスキーという認識を持つ経営者も少なくありません。
そのため、債権の譲渡自体に違法性はありませんが、ファクタリング会社の違法な取立てや過度な手数料が闇金の手口に酷似しているため、ここまで叩かれてしまったのでしょう。

また、個人の場合はファクタリングの経験を持つ人が少なく、相場より圧倒的に高いお金を悪徳業者に欺し取られてしまったというケースも多くみられます。
すべての事業者が悪質なサービスを提供しているとは限りませんが、業界全体が「グレーなサービス」と捉えられてしまっている現実があります。

金融庁の見解

このように、かねてから給料ファクタリングについては利用者も事業者も完全な「黒」とは言えないというのが現状でした。
黙認状態が続いていたものの、世間の注目を浴びたことで「違法性」に対する関心が一気に高まります。

多くの批判や通常のファクタリングへの風評被害を受けたことにより、日本ファクタリング業界が金融庁に「違法性の照会」をしたことで事態は大きく動き出します。

【参考】金融庁「賃金債権の譲渡について」
https://www.fsa.go.jp/common/noact/ippankaitou/kashikin/02a.pdf

内容を要約すると「違法と言い切れる法律は制定されていないが、給料ファクタリングという仕組みは認められず、貸金業に該当すると考えられる」とされています。

つまり、現在は取り締まる法律はないものの、ファクタリングは手形割引に酷似しており、本来であれば貸金業登録が必要になるという解釈です。
貸金業登録が必要となる以上、給与ファクタリングを行った業者は闇金業者と同様の扱いとなり、違法性を帯びるということになります。

絶対に利用してはいけません

おすすめしない意思表示する人のイメージ

給料ファクタリングは給与所得者なら誰でも利用できる便利なサービスです。
しかしながら「貸金業法に抵触する可能性がある」ために、今後事業者に指導が入る可能性があるグレーな存在となってしまいました。

現時点で、ファクタリング会社の多くは貸金業者としての正式な登録を受けていませんし、過度な取立て・手数料の搾取を行っているというのも一つの事実です。

給与ファクタリングの注意点について解説する女性

中には、給与ファクタリング会社に給与の引き渡しが遅れたことで、会社にまで取立ての電話がかかってきてしまったという事例も確認されています。
お金が必要になった際は、まず銀行や大手の金融機関を利用し、給与ファクタリングの利用は控えるようにしてください。

既に被害に遭われてしまった方へ

司法書士バッジ

もしも給与ファクタリングを利用してしまった場合は「ヤミ金業者」の対応と同様の措置を講ずると良いでしょう。

具体的には、弁護士や司法書士に介入してもらい、 受任通知を送付してもらった上で「ゼロ和解」や「過払い金請求」等を目指す形です。

受任に伴いファクタリング会社は利用者に直接的な請求ができなくなりますから、 依頼者は平穏な日々を取り戻すことができます。

「弁護士と司法書士どちらに頼んだほうが良いか」という問題ですが、 さほど大きくない金額であれば司法書士に頼んでしまうのがベターです。
相談料も無料ですし、交渉も数万円(1社につき○万円という報酬形態が多い)となっておりますので、 コストパフォーマンスに優れています。

給与ファクタリング事業を撤退する業者が相次いでおり無茶な取立てを行われる可能性も否定できませんので、 被害に遭われてしまった方は出来るだけ早めにご相談することをお勧めいたします。

給料ファクタリング被害に関する相談はこちら

ロイヤル法務事務所
事務所名 ロイヤル法務事務所
所在地 東京都港区西麻布1丁目10番16号 西麻布ロイヤルビル402号
司法書士 山﨑亮夫(登録番号:東京第3079号)
電話番号 03-5413-5341(10:00-18:00)

ロイヤル法務事務所は闇金融被害専門の司法書士事務所として数多くの実績を持ちます。
昨今、給料ファクタリングに関する被害が急増したことを受け、専用ページを設けて相談を受付しています。

「給料ファクタリングから抜け出せない」「手数料が高く生活が逼迫している」「会社や家族へ連絡すると脅されている」そんな方は一刻も早く専門家へ相談し、解決を目指して下さい。