簿記の基礎知識

ファクタリングと簿記上の扱い

ファクタリングの仕訳や勘定科目等の会計処理を理解するには、簿記の知識が必須になります。
まずは簿記の基本的な用語、仕訳から解説していきたいと思います。

仕訳とは

仕訳とは取引を簿記上の科目(勘定科目)に分類する会計処理の事です。
例えば取引が発生した際、取引の内容で資産・負債・費用・収益・資本といったグループのいずれかに分類し、勘定科目を決め、帳簿に記載していきます。
なお、この5つのグループを簿記の5要素といいます。

仕訳の例

A商店がBさんへ100円の物を販売し、その場で現金にて代金を受領したとき。

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仕訳
日付 借方科目 金額(円) 貸方科目 金額(円)
4/1 現金預金 100 売上 100

借方・貸方とは

「借」「貸」という文字から、お金や物の貸し借りを想像してしまいがちですが、この文字自体にさほど意味はなく、簿記用語として捉えて頂いて結構です。
これは金額の増減を意味しており、増えた場合は借方が上がったり、貸方が下がったり、若しくはその逆だったりもします。
先程の仕訳を例にしてみましょう。

まず、売買という取引が発生し、A商店はBさんから現金を受け取りました。
現金は簿記上ですと「資産」に該当するため、この取引によって資産が増加した事になり、さらに売上という「収益」を得ています。
資産が増加した場合、貸方に勘定科目を記載(今回は現金で受領しているため「現金」)し、収益が増加した場合は貸方に勘定科目を記載していきます。
例えば、この取引が不良品等により返品を求められ、それに応じた場合には、全く逆の仕訳となります。

仕訳の例

A商店がBさんへ100円の物を販売し、その場で現金にて代金を受領したが、商品が不良品だったため代金を返還した。

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仕訳
日付 借方科目 金額(円) 貸方科目 金額(円)
4/1 現金預金 100 売上 100
4/2 売上 100 現金預金 100

ファクタリングの基礎知識-会計処理

ファクタリング取引を行った際の会計処理に於ける基礎知識です。
勘定科目・仕訳例等分かりやすく解説していきます。

ファクタリングで考えられる仕訳パターン例

仕訳は企業の会計処理方法ごとに分けられ、必ずしも仕訳が1つとは限りません。
ファクタリングも例外では無く、ファクタリングの方法によって仕訳が異なりますが、大きく分けて下記の2パターンに分類されます。

債権(100万円)を売却し、売掛金の早期入金を受けた場合

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仕訳
- 借方科目 金額(円) 貸方科目 金額(円)
売掛金 1,000,000 売上 1,000,000
現金預金
支払手数料
950,000
50,000
預り金 1,000,000
現金預金 1,000,000 売掛金 1,000,000
預り金 1,000,000 現金預金 1,000,000

売買によって売掛金(債権)が発生。借方に売掛金、貸方は上記例と同じく売上
ファクタリング契約を締結したため、業者からの入金があり、手数料を支払った。借方に現金預金、貸方に預り金
商品を売った取引先からの入金があったため、売掛金が減少し、現金預金が増加
ファクタリング会社への弁済で預り金が無くなり、支払った分の現金預金も減少

債権(100万円)を担保に融資を受けた場合

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仕訳
- 借方科目 金額(円) 貸方科目 金額(円)
売掛金 1,000,000 売上 1,000,000
現金預金
支払手数料
950,000
50,000
借入金 1,000,000
支払利息 50,000 現金預金 50,000
現金預金 1,000,000 売掛金 1,000,000
借入金 1,000,000 現金預金 1,000,000

売買によって売掛金(債権)が発生。借方に売掛金、貸方は上記例と同じく売上
融資を受けたため、借方に現金預金、借方には借入金
ファクタリング会社への利息の支払い
商品を売った取引先からの入金があったため、売掛金が減少し、現金預金が増加
ファクタリング会社への弁済で借入金が無くなり、支払った分の現金預金も減少

債権譲渡を行った場合

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仕訳
- 借方科目 金額(円) 貸方科目 金額(円)
売掛金 1,000,000 売上 1,000,000
現金預金(又は未収金)
売掛金売却損
900,000
100,000
売掛金 1,000,000

借方に売掛金・貸方に売上
債権を譲渡したので、貸方に売掛金(資産減少)、借方にはファクタリング会社からの入金(現金預金、後日入金の場合は未収金)及び手数料
※支払手数料の他「売掛金売却損」といった勘定科目を用いる場合もあります。

上記の仕訳はあくまで例ですので、会社の実状に合わせて改編してください。

ファクタリングの経理処理を解説するコンサルタント

ここで説明した会計処理が基本にはなりますが、担当税理士によって考え方が異なる部分でもあります。
外部の税理士事務所に委託している場合はファクタリング契約前に経理処理方法を確認しておきましょう。

ファクタリング会社によってはサポートもあり

小規模体制での経営ですと、社長や社長の親族の方が経理を行っている場合も多いかと思います。
ファクタリング会社の中には、会計処理のサポート(仕訳、勘定科目等)を行っている場合もありますので、会計処理方法が分からなくなってしまった場合、担当者に一度聞いてみると良いでしょう。