ファクタリングに関する法律

ファクタリング契約を締結する際の法的根拠、法律等を解説していきます。
ファクタリングでは以下の法律を根拠に行われます。

法律知識を解説するコンサルタント
売買契約(民法555条)
第555条(売買契約)

売買は、当事者の一方がある財産権を相手方に移転することを約し、相手方がこれに対してその代金を支払うことを約することによって、その効力を生ずる。

売買契約は物を売却し、対価として金銭を受領する契約です。
2社間ファクタリングは債権(売掛金)を譲渡し、その対価として金銭を得るため、売買契約に該当します。
債権者は利用者に留保しておく(債権譲渡を伴わない)場合がほとんどのため、債権譲渡通知や、債務者の同意は不要となっており、当事者(ファクタリング利用者・ファクタリング会社)の意思の合致のみで契約が成立します。

該当するファクタリング方式⇒2社間ファクタリング

金銭消費貸借契約(民法587条)
第587条(消費貸借)

消費貸借は、当事者の一方が種類、品質及び数量の同じ物をもって返還をすることを約して相手方から金銭その他の物を受け取ることによって、その効力を生ずる。

消費貸借契約は物を借り受け、受け取った物と同種のものを同じだけ返すという契約です。
何故「種類、品質及び数量の同じ物」という言い回しをしているかといいますと、例えばお米を借り、それを食した場合、全く同じものは返せなくなってしまうためです。
金銭を借り受けた場合も同様に、同一の紙幣や硬貨を用意する事は不可能なため、別の同額の紙幣や硬貨をもって債務を履行(返済)する形になります。
ファクタリング利用者は自己の有する債権をファクタリング業者又は金融機関に担保として提供し融資を受け、取引先からの入金後、借入金の返済と金利を支払います。
仮に、返済が滞った場合、担保に入れた債権は業者が債権者となり、他に譲渡又は業者自らが取立を行っていく形で回収することになります。

該当するファクタリング方式⇒ABL契約(債権担保融資)

債権譲渡(民法466条、467条)
第466条(債権の譲渡性)

1.債権は、譲り渡すことができる。ただし、その性質がこれを許さないときは、この限りでない。
2.略

第467条(指名債権の譲渡の対抗要件)

1.指名債権の譲渡は、譲渡人が債務者に通知をし、又は債務者が承諾をしなければ、債務者その他の第三者に対抗することができない。
2.略

債権は、譲渡する事が可能です。
譲渡人(ファクタリング利用者)と譲受人(ファクタリング)の意思の合致のみで成立し、譲渡人の取引先(売掛先・未収先)の承諾を要しません。(466条)
ただし、この契約は当事者間では有効なのですが、債務者や第三者に対しては有効でなく、自分が債権者であるという主張を行うには一定の手続きが必要になります。
これを「対抗要件」といいます。

債権譲渡の対抗要件

債務者から債権者への債権譲渡の通知
債務者からの同意
債権譲渡登記の具備

これらいずれかの手続きを行わないと、債務者は、誰に支払いをすれば良いのか分からなくなってしまうためです。

該当するファクタリング方式⇒3社間ファクタリング

ファクタリング方式について理解する女性

2社間・3社間それぞれが法律に基いて運用されていることがわかりますね!
通常のファクタリングは金銭消費貸借契約にあたらないため、銀行リスケや税金未納があっても利用できるわけです。

ファクタリング業者と貸金業者の境界線

消費者金融とファクタリング業者の違い

2社間ファクタリングは、利用者が有する売掛金・未収金といった売上債権をファクタリング業者へ売却し、売掛金の早期支払いを受けるファクタリング方法です。

契約完了までの流れ
(2社間ファクタリング)

①ファクタリング契約の締結(売買契約の締結)
②ファクタリング業者からファクタリング利用者への入金
③売掛先からファクタリング利用者への入金
④ファクタリング利用者からファクタリング業者への弁済
⑤契約の完了

ここで問題となるのが、②で受け取った金員を④で弁済しているため「金銭消費貸借契約に該当しないのか?」という点です。

ファクタリングは貸金業法違反(ヤミ金)なのか

不特定多数の者と反復継続して金銭消費貸借契約を締結する場合、「貸金業」の許可が必要です。
つまり、2社間ファクタリングが金銭消費貸借契約に該当するのであれば、その取引に於いてファクタリング業者は貸金業の許可を得ていなければ貸金業法違反となり、違法な貸し付けとなってしまう事になります。

金銭消費貸借契約か売買契約か

許可が必要となるのは金銭消費貸借契約を反復継続して締結する場合なので、ファクタリング契約が売買契約なのであれば、許可は要りません。
したがって、2社間ファクタリングが金銭消費貸借契約又は売買契約のいずれかに該当するのかによって、結論が変わって来ます。
売買契約かどうかの判断は、「債権の買取額」が大きなカギとなります。

〈例〉

パターンA
債権額100万円、早期入金額90万円、手数料10万円、返済額100万円の場合

パターンB
債権額100万円、早期入金額30万円、手数料5万円、返済額35万円の場合

パターンAの場合、債権額と買取額に差異が無いため、真性な売買契約であるとして考えられます。
一方、パターンBですと債権額に対し、大きな差異が生まれているため、売買契約ではなく金銭消費貸借契約と判断される可能性が高いでしょう。

2社間ファクタリングは売買契約に該当する

2社間ファクタリングは、上記の取引例ですと、パターンA(売買契約)に該当しますので、ファクタリング業者側が貸金業許可を取得していなくても違法性は無く、安心して取引して頂いて問題ありません。

悪質な業者に注意

昨今、ファクタリング業者を騙り法外な金利で貸付を行う闇金業者が急増しています。
業者が反復継続して金銭消費貸借契約を締結する場合、必ず貸金業の許可が必要です。
少しでも契約内容に違和感を感じたら、許可証の提示を求める、契約締結の中止、契約内容の確認等を行うよう心掛けましょう。

ファクタリング方式について理解する女性

消費者金融などの貸金業とは異なるファクタリングですが、許認可がいらないことで悪質業者が混じっているのも事実です。
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