2社間・3社間ファクタリングの違い

ファクタリングの方法によって、手続き・メリット・デメリットが変わってきます。
各ファクタリング方法の違いをまとめましたので、自社の状況に合わせたファクタリング方法を選択しましょう。

下記表はスマートフォンにて閲覧時は⇒方向にスライドして御覧ください。

取引先への通知 債権譲渡登記 コスト 入金スピード 審査 メリット デメリット
2社間
ファクタリング
なし 業者に求められた場合に必要 債権額の
10%〜25%
即日~1週間 やや厳しい 取引先への通知が不要
即日現金化が可能
買取額が3社間に比べると落ちる
審査がやや厳しい
3社間
ファクタリング
第三者対抗要件で通知を選択した場合に必要 第三者対抗要件で通知を選択した場合に必要 債権額の
5%〜10%
即日~1週間 緩い 即日現金化が可能
買取額が高い
審査が緩い
取引先への通知や登記が必要
債券担保融資
(ABL)
なし なし 借りている期間
は金利が発生
1ヶ月~2ヶ月 厳しい コストが安い
分割で返済可能
審査が厳しい
時間がかかる

取引先への通知

3社間ファクタリングによる取引先への通知

債権譲渡をした際の第三者対抗要件(債権者であることの主張が出来る権利)として、債務者への通知債務者からの承諾債権譲渡通知等が必要になります。

3社間ファクタリングは法的に債権譲渡に該当するため、これらいずれかの第三者対抗要件を準備する必要があります。
いずれを選択しても効力は変わりませんが、費用が安く手軽なため、内容証明等を用いた「通知」によって行うのが一般的です。

債権譲渡登記

ファクタリングにより譲渡された債権

債権譲渡通知と同じく、主に3社間ファクタリングを利用する際に第三者対抗要件として必要になる場合があり、また、業者によっては2社間ファクタリングを行う際に、債権の売買を証明するものとして登記が求められる場合があります。

なお、債権担保融資(ABL)は金銭消費貸借契約に該当するため、これらの第三者要件は必要ありません。

費用

ファクタリングの費用見積書

費用面では、3社間ファクタリングが買取額で最も優れていますが、登記費用等を考えると債権額が低い場合には2社間ファクタリングの方が最終的に得をする場合があります。買取額が高くなる理由として、3社間ファクタリングの方が業者にとって債権回収のリスクが低い事が挙げられます。

一方、債権担保融資は、融資を受けた金額に加え、借りたお金に金利を付して支払わなければいけません。

入金スピード

契約後の入金スピード

2社間ファクタリング・3社間ファクタリング共に、信頼性が高い債権は買取額が高くなりやすく、また、審査も早く終わりやすい傾向にあります。
古くから付き合いがあり長年ビジネスを反復継続して行っている取引先への売掛金等で、ファクタリング業者が優良債権であると判断した場合、即日融資となる可能性も十分に考えられます。
債権担保融資は、銀行や金融機関で融資を受けるのと同じように審査が長期間となりやすいため、時間的な余裕をもって行動するのが望ましいでしょう。

審査

審査申込書類の記載

3社間ファクタリングが最も審査が通りやすいです。
理由として、債権そのものを譲渡するため売掛先から直接入金が受けられ、ファクタリング利用者からの未返済リスクが無いという点が挙げられます。
一方、債権担保融資は銀行融資を受けるのと同等の審査が入りますので、審査は非常に厳しいと言えるでしょう。

メリット

2社間ファクタリング・3社間ファクタリング・ABLのメリットは以下の通りです。

2社間ファクタリング

2社間ファクタリングの一番のメリットは「取引先への通知が不要」という点です。
債権売却を取引先に知られたくない場合にお勧めです。
優良債権だと判断されれば即日現金化も可能な点も〇

3社間ファクタリング

3社間ファクタリングはファクタリング業者に取ってリスクの少ない取引方法のため、2社間ファクタリングに比べ買取額が高くなりやすく、また、比較的審査が緩いという特徴があります。
手続きに日数を要する場合がありますが、2社間ファクタリングと同じく、即日現金化も可能となっています。

債権担保融資(ABL)

金銭消費貸借契約に該当するため、煩雑な手続きが不要で、分割返済も可能な点が優れています。
金利が安い業者に依頼すれば、コストも安く抑える事が可能です。

3社間ファクタリングのメリットについて理解する女性

取引先への通知、承諾が可能なら手数料も安価な3社間ファクタリングを使いたいところですね。
書類が揃っていれば入金スピードも差がないようです!

デメリット

2社間ファクタリング・3社間ファクタリング・ABLのデメリットは以下の通りです。

2社間ファクタリング

ファクタリング業者からみると、利用者からの返済がなされない(履行遅滞・不能)というリスクを負うため、買取額が3社間に比べると下がり、審査も厳しくなります。

3社間ファクタリング

債権譲渡に当たるため、取引先への通知・債権譲渡登記等が必要となり、取引先が当該取引を周知する事になります。

債権担保融資(ABL)

債権担保融資は金銭消費貸借契約のため、通常の銀行融資と同じように会社の安定性や将来性を勘案し、融資の可否を判断します。
したがって、審査が厳しい・審査に時間を要する、という点がデメリットとして挙げられます。

2社間ファクタリング・債権担保融資(ABL)のデメリットについて説明する中小企業診断士

メリットの裏返しとなりますが、手数料と取引先周知を天秤に掛けて2社間・3社間の選択をすることになります。
複数月に渡り長期的なファクタリングが必要な場合は、手数料負担も相当な額になります。取引先に理解を求め、3社間に持ち込むことをお奨めします。

自社の状況に応じたファクタリングを選ぶ

このように、ファクタリング取引は多種多様であり、それぞれにメリット・デメリットが存在しており、同じファクタリング方法であっても、業者によっても条件が全く異なります。
したがって、

①現在の経営状況からファクタリング方法を判断
②選択したファクタリング方法を得意とする業者に依頼する

という流れが、ファクタリング取引を行う上でコストパフォーマンス・迅速性に最も優れていると言えるでしょう。