ビジネスローンとは

融資相談をする経営者

ビジネスローンとは銀行法又は貸金業法に則って提供される事業者向けの貸付サービスで、商工ローンや事業者ローン、プロパーローン、事業融資等と呼ばれることもあります。
銀行又は消費者金融、信販会社などが取り扱っており、銀行はその名の通り「銀行系」、消費者金融や信販会社の商品を「ノンバンク系」と区別されています。
銀行融資と並ぶ事業者から人気の資金調達法で、昨今はWeb完結契約やカードローンタイプなど利便性の高いサービスが人気です。

ビジネスローンの特徴

ビジネスローンには「無担保でも利用可能(商品によって異なる)」「銀行融資よりも審査が緩め」「実行までが早い」などの特徴があります。
中でも銀行融資よりも手軽に利用できるという点は大きなメリットと言えるのではないでしょうか。
「銀行融資の下位互換」と思われがちですが、少額利用のため利便性重視・スピーディーに資金が必要といった理由からビジネスローンが選ばれるケースも多くなっています。

一方で、ローン系の金融商品の中では金利が高め(利息制限法の上限は20%)であり、コストパフォーマンスは悪いと言わざるをえません。
ファクタリングと同様に短期的な資金調達に向いていると考えます。

ビジネスローンの審査

ファクタリングは「売掛先(取引先)」の信用情報や財務状況が厳しく審査されますが、ビジネスローンは「事業者側」の信用情報や将来性等が厳しく審査されます。
言うまでもありませんが、銀行や消費者金融は少しでも債務不履行リスクがある企業に対しては融資を実行しません。
そのため、ビジネスローンでは過去の実績(業績・売上・利益など)や資本金、事業規模がチェックされ、直近2~3期分の財務諸表・事業計画書・返済計画書等を提出し、将来の収益性・返済能力を証明する必要があります。

ただし、銀行融資に比べると審査は比較的緩やかというのも一つの事実です。
例えば、ビジネスローンも事業計画書・返済計画書の提出を求められるケースがありますが、商品によっては決算資料のみでOKというケースも珍しくはありません。
もちろん、如何に審査が比較的緩いとはいえ、赤字決算や創業初年度(決算期未到来)の場合は審査に通らないケースも考えられます。

利息・融資までの時間

ケースと書かれた看板

さらに、ビジネスローンには「利息の幅が広い」という特徴があります。
例えば、銀行融資と同等の金利になることもあれば、消費者金融と同等の利息制限法上限付近の金利が適用されるなど、商品や借入先機関によってバラバラです(一部の消費者金融では3~15%など店頭表示の金利幅が大きい)。
一般的には、メガバンクやネット銀行等は低金利である一方で厳しい審査を経なければならず、消費者金融や信販会社からの借入は金利が高い代わりに審査が比較的緩やかとなっています。
たとえ財務状況が良くても、実績がない(新規申し込み)場合は高めの金利条件となる可能性があるため、十分にご注意ください。

逆に、売上や利益が少ない場合であっても、滞りなく返済を繰り返していけば利用実績に応じて利息が優遇される可能性があります。
融資完了までに要する時間ですが、銀行の場合は2週間程度・ノンバンクの場合は1週間程度掛かるものと考えておいた方が良いでしょう。

ファクタリングとの比較

まず、財務上の処理が大きく異なります。
具体的には、ビジネスローンは「負債の増加+資産の増加(金銭の借入に該当するため)」として計上されるのに対し、ファクタリングは「資産の減少+資産の増加(売掛金が減って現金が増えるため)」といった形です。

そのため、銀行融資の審査を控えているなどの理由で負債の比率を増やしたくない…といったご事情があればファクタリングの方が無難な選択と言えます(もちろん、ファクタリングも審査に悪影響を及ぼす可能性がある点には留意が必要です)。
一方で、法律で手数料(利息)が決まっているビジネスローンとは異なりファクタリングには手数料の上限が無く、1回の利用で3~20%以上の手数料を取られるケースも珍しくありません。

シーンに応じて使い分けを

ファクタリングかビジネスローンかで迷う女性

以上の通り、ビジネスローンとファクタリングにはそれぞれメリット・デメリットがあることをご理解いただけたと思います。
似通った点が多い両者ですが、手数料や利便性・反復継続した利用を予定しているのであればビジネスローン、審査に通る見込みが無い又はとにかくスピードを重視したいのであればファクタリングといった形で上手に使い分けましょう。

また、財務諸表上の見栄えを良くしたい・悪化を避けたいといった背景があれば、負債比率が増えないファクタリングの方がおすすめです。
どのような会計処理になるのか、財務状況を改善するにはどのように対処すべきか、財務コンサルタントを兼業するファクタリング会社に一度相談してみてはいかがでしょうか。

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